【逆境をチャンスにー旅館の再生プラン 441】日本型泊食分離の進め方4 アルファコンサルティング代表取締役 青木康弘 – 観光経済新聞

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 前回に引き続き、日本旅館が泊食分離へスムーズに移行するための具体的ステップを紹介しよう。拙速に導入すると業績悪化につながるリスクがある。思わぬ落とし穴に注意しながら進めたい。

 政府が泊食分離を推進し、近隣の日本旅館で導入されたからといって、皆さまの旅館・ホテルも一様に導入するべきかと言うとそうではない。あくまで各館の強み・弱みや実情に合わせて判断することが望ましい。判断基準は次の通りである。

 (1)料飲部門が強みとなっているか

 夕朝食の口コミ評価点が地域平均より高く、料飲部門のFL比率が一定水準以下(適正利益が得られる水準)であれば無理に泊食分離する必要はない。現状のまま夕朝食付きプランを販売し続けた方が高収益を維持できるだろう。料飲部門のFL比率(料飲売上に対する料理原価+料飲に関わる人件費の割合)は65%未満を目安とすると良いだろう。

 逆に、夕朝食の口コミが低評価、料飲部門のFL比率65%以上のいずれかが当てはまるのであれば、泊食分離を検討した方が収益改善につながる可能性がある。特に、夕朝食の魅力で集客するのが困難であったり、料飲部門の人手不足や人件費高騰が課題であったりするならば、前向きに検討した方が良いだろう。

 (2)客室稼働率が一定水準以上あるか

 客室稼働率が一定水準以上あれば無理に泊食分離する必要はない。客室稼働率の目安は年平均で70%以上を目安にすると良いだろう。

 客室稼働率が低くなる要因の一つに、「多様な宿泊ニーズに対応できていない」というものがある。都市部の宿泊や連泊、周遊、ご当地グルメ目的、ビジネス目的の観光客は、夕朝食プランを希望しない可能性が高い。

 食事付きプランの販売にこだわるよりも、ご当地グルメの魅力を紹介したり、地元タクシー会社と提携して味めぐりプランを販売する方が客室稼働率アップにつながるだろう。

 (3)日帰り宴会客が多いか

 日帰り宴会や観光バスの立ち寄りが多いのであれば無理に泊食分離する必要はない。地元固定客や旅行代理店から料飲部門に対して高評価を得ている証拠である。

 素泊まりで客室販売すると、従前のような高評価が得られなくなる可能性があるので注意したい。

 (アルファコンサルティング代表取締役)

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