スルガ銀行&TATERU事件、日本の不動産投資全体が縮小の動き…法律に欠陥 – Business Journal

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「Getty Images」より

 スルガ銀行シェアハウス融資資料改ざんを発端とした事件は、同行経営者の同族会社への異常な巨額融資が発覚し、同行経営トップの辞任にまで発展しているが、その後アパート投資分野の融資に関する影響は大きく、実務レベルでは不動産投資に対する他行の引き締めが非常に強くなっているという実感がある。

 そうした状況のなか、東証一部上場企業のTATERUでも、アパート販売において融資資料の改ざんが発覚し、不動産投資にさらに大きな影を落としている。同社に関する報道の内容は以下の通りとなっている。

 投資用アパートの企画などを手掛けるTATERUが、銀行から多額の融資を受けやすくするため、顧客の預金残高を改ざんしていたことが発覚した。

 顧客から相談を受けた弁護士によれば、TATERUの従業員は銀行の融資審査を通りやすくするために、顧客から預かった預金通帳の残高を、実際の約23万円から約623万円に改ざんして山口県内の銀行に提出したとのこと。不審に思った顧客が銀行に問い合わせたことで改ざんが発覚した。TATERUは改ざんの事実を認めた上で、「ほかに同様の改ざんが行われていたかについては、3カ月かけて引き続き調査していく」としている。その後、その顧客とは手付金の返還と、その同額の支払いをもって契約を解除したという。

 TATERUは、不動産特定共同事業法(以下、「不特法」)に基づく免許を持ち、不動産投資型クラウドファンディング「TATERU Funding」の企画・運営を行っている。このクラウドファンディングは、1口1万円から気軽に投資できることを謳い、累計募集金額ベースでこれまでおよそ38億円を募集してきた。現在は今回の問題の発覚を受けて、ファンド募集は停止している状況だ。

 なお、不特法とは、出資を受けて不動産の取引を行い、その収益を分配する事業の仕組みを定めた法律で、1994年に制定、2017年に一部改正が行われ、オンライン上で契約締結前交付書面や報告書等を交付できるようになり、これまでよりクラウドファンディングを活用しやすくなった。

 今回のTATERUの問題は、収益不動産を扱う金融機関への警戒をいっそう強め、融資環境がより厳しくなる可能性が高まったという点だけでなく、不特法を所管する国土交通省がその許認可に対する審査に影響を与え、同法の取得、活用を検討している事業者とっては許認可が厳しくなるのではないかという不安を抱かせたという点にも罪深いものがある。



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