鶏卵生産者経営安定対策に49億円 農水省の平成31年度要求予算案 – 鶏鳴新聞

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30年度と同額で仕組み変わらず

農林水産省は8月31日、平成31年度農林水産予算概算要求をまとめ財務省に提出した。このうち、採卵養鶏の「鶏卵生産者経営安定対策事業」は30年度と同額の48億6200万円で、価格差補てんと成鶏更新・空舎延長事業の仕組みは変わらない。また飼料用米や麦、大豆などの戦略作物の生産農家を支援する「水田活用の直接支払交付金」も30年度と同額の3304億円などとなっている。



農林水産省の平成31年度予算概算要求は公共事業と非公共事業を合わせると前年度比18.5%増の2兆7269億円。主な養鶏関係予算は次の通り。

「鶏卵生産者経営安定対策事業」は48億6200万円(30年度と同額)。民間団体に委託し、採卵養鶏経営の安定を支援するもの。事業は『鶏卵価格差補てん事業』と『成鶏更新・空舎延長事業』の2本立て。31年度は新3か年契約の3年目。『鶏卵価格差補てん事業』への参加に〝とも補償〟となる『成鶏更新・空舎延長事業』の〝協力金〟の拠出が義務付けられるのは従来通り。

『鶏卵価格差補てん事業』は、月間平均の標準取引価格が補てん基準価格を下回った場合、差額の9割を補てんする。補てん金は生産者の積立金から4分の3、国の補助金から4分の1の割合。

『成鶏更新・空舎延長事業』は、日ごとの標準取引価格が安定基準価格を下回った日の30日前から、安定基準価格を上回る日の前日(同日までに食鳥処理場に予約した場合はその30日後)までに、更新のために成鶏を出荷し、その後60日以上の空舎期間を設けると奨励金を交付する。奨励金の交付割合は、生産者の協力金から4分の1、国の補助金から4分の3。ただし、標準取引価格が安定基準価格を下回る期間は、飼養規模が10万羽以上の生産者には価格差補てん金を交付しない。奨励金の単価は1羽当たり210円以内だが、小規模生産者に配慮し、10万羽未満層は同270円以内で交付する。また、出荷された成鶏の処理に協力した食鳥処理場にも1羽23円以内の奨励金を交付する。

「食肉等(食肉、食鳥、鶏卵)の流通合理化に向けた施設整備への支援」は、食肉、食鳥、鶏卵のの流通・処理システムの効率化によるコスト低減や、衛生的で高度な処理体制の構築などを支援するもの。補助率は3分の1以内、2分の1以内など。ただし上限額20億円。〝強い農業・担い手づくり総合支援交付金〟275億1800万円の内数。

〝強い農業・担い手づくり総合支援交付金〟275億1800万円のなかには、産地基幹施設等支援タイプ、先進的農業経営確立支援タイプ、地域担い手育成支援タイプの支援事業(補助)も含まれる。

「地鶏等生産振興推進事業」は、〝持続的生産強化対策事業〟223億9500万円の内数。①素材鶏および地鶏の共同評価を行なう取り組みへの支援(肉質面で特徴ある地鶏生産の検討を進めるため、民間団体などが実施する組み合わせ検定の客観的な評価に必要となる素材鶏などの導入、能力調査、肉質評価、検討会の開催などの支援)②鳥インフルエンザ等の疾病発生に備えた鶏肉・鶏卵の安定生産のための種鶏のリスク分散の取り組みへの支援(種鶏の安定供給に向けたリスク分散のためのネットワーク構築検討会議、飼養管理などの取り組みを支援)――など。

〝持続的生産強化対策事業〟の中で、民間団体に委託して実施する「畜産GAP拡大推進加速化事業」は30年度と同額の1億9100万円。わが国の畜産の競争力強化を図る観点から、日本版畜産GAPの普及・推進体制の強化を図るための指導員などの育成、GAP認証取得、GAP認証取得の準備段階の取り組みとなるGAP取得チャレンジシステムの普及などの取り組みを支援する。

〝持続的生産強化対策事業〟の新規事業「ICTを活用した畜産経営体の生産性向上対策」は酪農家や肉用牛農家の省力化に資するロボット、AI、IoTの導入などを支援する。

「水田活用の直接支払交付金」は3304億円(30年度と同額)。水田を利用した飼料用米、麦、大豆などの戦略作物の本作化とともに、産地交付金による地域の魅力的な産品の創造を支援する。飼料用米の作物助成交付金単価は収量に応じ10アール当たり5万5000円~10万5000円。水田フル活用ビジョンに基づき、地域の裁量で産地づくりに向けた取り組みを支援する産地交付金の飼料用米の多収品種作付けへの配分単価は10アール当たり1万2000円。

「米活用畜産物等ブランド化推進事業」は3500万円(30年度と同額)。飼料用米を活用した畜産物ブランド展開や全国展開への取り組みなどを支援する。

「飼料穀物備蓄対策事業」は17億5000万円(30年度と同額)。飼料穀物の備蓄をはじめ、国内の災害等による配合飼料の緊急輸送などへの支援。備蓄穀物はトウモロコシ、こうりゃん、大麦、小麦、大豆油かす、ふすまの中から民間が選択。

このほか、国内外における農業資材の価格、農畜産物の流通実態などを調査する「農業競争力強化プログラムの着実な実施に向けた調査」は1億円(30年度と同額)。

農林畜水産物の輸出力強化では、プロモーションや販売促進を支援する「海外需要創出等支援と輸出環境整備」が58億円(30年度40億円)。

農林畜水産物の高付加価値化を支援する「食料産業・6次産業化交付金」が17億円(30年度と同額)など。



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