シリコンバレーを経て起業した韓国Naranが見据える「地に足の着いたIoT」 – fabcross

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決まった時間になったら電話機の留守番電話ボタンを押す、障害者にとって押しづらい位置にあるボタンを押す、自宅の外から空調のスイッチを押すといったように、シンプルであるからこそ利用者の工夫によって、さまざまな用途に活用できることがヒットの要因だとパク氏は分析する。特に法人向けでは韓国でも注目度の高いスマートオフィスの入門的な役割で導入されるケースが多いという。



「オフィスをゼロからスマート化するのは大変で、計画自体が絵に描いた餅になりやすい。そこでMicroBot Pushをいくつか導入して、オフィスがスマート化したらどうなるか経営層に理解してもらうために、担当者が最初に導入するケースが増えています」

こうして2016年に70万ドル、2017年には100万ドルの売り上げをMicroBot Pushだけで達成しているという。早期の黒字化の背景には、短期的な利益を重視する韓国のVCの存在がある。

「市場やユーザー数を重視するアメリカのVCと比べると、韓国のVCは1年でどれだけ利益を上げるかを重視していて、短期間で成果を上げることを求められます。大財閥のCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)が中心なので、担当者もできるだけ早く成果をあげないといけないという雰囲気があります」

パク氏はVCの期待に応えながらも、短期的な視点だけではイノベーションを起こすのは難しいと語る。

「短期間で成果を上げていることは保守的なVCに対しても有利に働いていますが、今の製品をより良くすることに時間をかけたいし、イノベーティブな製品も出していきたい。短期的な成果も重要だが、長期的な取組も同じぐらい重要です。会社はエンジニアが主体なので、新しいものが大好きだしイノベーションを起こしたいという気概も強いけど、経営者としてはVCの顔色もうかがわなくてはなりません」

一方で政府によるスタートアップ支援は活発で、法人税が比較的低い(アメリカは約35%、日本が約30%に対し、韓国は約25%)ことに加え、社会課題を解決する事業に対する支援が手厚いこともスタートアップにとって有利に働いている。MicroBot Senseも孤独死対策の助成事業に採択されたことで、政府からの支援を受けて開発を進めている。

「スタートアップの方向性と社会課題が合致すれば、スタートアップだけではリスクの高いプロジェクトや、長期間の研究開発を要するものにも取り組めます。政府による支援策の全てが役に立つわけではありませんが、中には非常に役立つものがありますね」

また、ハードウェアスタートアップにとってはなじみ深いクラウドファンディングについても、韓国国内のサービスがいくつか存在し、そこから多種多様なプロダクトが登場している。しかし、アーリーアダプター中心のクラウドファンディングで高い評価を受けても、一般消費者に対しては苦戦を強いられているスタートアップも多いそうで、こうした状況は日本や米国と変わらない印象だ。



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