健康促進で始めた自転車通勤、交通費の不正受給になる恐れ – ITpro

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この記事は日経 xTECH有料会員限定ですが、2018年4月7日5時まではどなたでもご覧いただけます。


Q.現在、通勤定期代を支給されています。暖かくなってきたので、健康促進も兼ねて自転車で通勤したいと思っています。会社で問題になる可能性はあるでしょうか。注意すべきことがあれば教えてください。



 会社に許可を取ってから自転車通勤するのがベストです。隠れ自転車通勤だった場合は、発覚すると注意譴責など、人事処分に該当する恐れがあります。

 何より困るのは事故です。公共交通機関の利用に比べて、やはりケガが多くなります。自転車での接触事故で裁判になったケースが散見されます。自身が被害者でなく加害者になる場合もあります。歩行者感覚で運転している方をよく見かけますが、自転車は車両だという認識を持ち、歩行者に気を配らなければなりません。

 人身事故が起こった場合、その対応に苦慮することになります。加害者になった際は、高額な賠償を行わなければならないケースもあり、仕事にも支障が出ます。よって、通勤手段がない地域を除いて、公共交通機関の利用を推奨している会社が多いのです。

通勤費の不正受給でもめるケースも

 会社は公共交通機関の利用を原則として通勤費(交通費)を支給しています。自転車通勤が発覚すれば、注意だけでなく通勤費の不正受給の問題になることもあります。過去の通勤費を返還させるか否か、返還の場合に満額返還なのか一部返還なのかなど、会社によって対応は異なります。

 通勤費を浮かせる目的でなく、単に健康のためなどの理由で悪意がなかったとしても、会社に叱られて嫌な思いをするかもしれません。嫌な思いをしないために、会社に届け出てからにしたほうがよいでしょう。

自転車通勤をする場合に考慮すべきこと

 自転車通勤がOKの場合に考慮すべきことがあります。それは保険です。通勤有無にかかわらず、自身のために保険に加入することです。自転車通勤を許可している会社では義務付けている場合もあります。条例で保険加入が義務付けられている都道府県も増えています。会社に言われるからではなく、自身のためにも加入しておくべきです。

 通勤には無関係ですが、家族も保険に加入しておくほうが望ましいです。特に、子供の場合は行動が読みにくく事故につながる可能性が高くなるように思います。小学生が起こした事故で、高額賠償の支払い命令も出ています。もちろん親の負担になります。

 通勤距離があまりにも遠い場合は、電車で通ったほうがよろしいと思います。筆者は自転車に乗らないので距離的な話はできませんが、遠距離だと会社に着いたら疲れてしまい、汗だく、ヘトヘトな状態で仕事どころではないかもしれません。

 以上のような点を考慮し、通勤を含めた自転車ライフを楽しんでください。

杉本 一裕(すぎもと かずひろ)

1985年メーカー系IT企業に入社。多数の大手中堅企業における勤怠・給与・人事制度の業務コンサルティングを手掛ける。在職中の2007年には総務省年金記録確認/大阪地方第三者委員会の専門調査員を兼務。退職後、社会保険労務士事務所のSRO労働法務コンサルティングを開業。IT企業をはじめ、製造業や病院、大学、鉄道、販売流通業など幅広い業種のコンサルティング業務に従事。労務リスク回避や労務管理に関する専門家として、
講演や執筆活動も行っている。



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